スライド丸ノコ

今回はスライド丸ノコについてご紹介いたします。


もし誰かに「木工 or DIYを始めたいけど、まずどの電動工具を揃えたら良い?」 と聞かれたとしたら、スライド丸ノコとインパクトドライバ(もしくはドライバドリル)と回答すると思います。 それ程スライド丸ノコは木工において無くてはならない存在です。

これがもし、広い工房を持っている人や、ベニヤ板ばかり切る人や、外国の人であればテーブルソーがスライド丸ノコより先に来るのかもしれませんが、精度や使い勝手から行ってやはりスライド丸ノコは特別な工具であると思います。
 実際に海外の木工家(woodworker)の工房や製作風景を見ていると、テーブルソーとは別に角材などを直角や斜めに切ることを専門としたスライド丸ノコを備えている様子が確認できます。 

スライド丸ノコの用途

さて、それ程までに大切な存在のスライド丸ノコではどんなことができるのかについてお話しします。
 まず、スライド丸ノコの一番の特徴は、角材を直角に切ることができることです。 手鋸を使って木を切ったことがある方は、木材を直角に切ることがいかに難しく、出来たとしてもとても時間がかかることがお分かりだと思います。この作業がスライド丸のこを使うと素早く、正確に切ることができます。 

更に直角に切るだけではなく、額縁の枠の様に斜め45度 に切ったり(留め切りと言います)、のこ刃を倒して複雑な傾斜をつけた角材を作ることもできます。

 このスライド丸ノコはリフォームや内装工事の現場などでもよく見かけることがあります。 スライド丸ノコの「スライド」という言葉が表すとおり、スライド丸ノコにはスライドする機構が組み込まれています。 この機構によって幅の狭い材料のみでなく、フローリングなどの多少幅のある木材も綺麗にカットすることができます。

スライド丸ノコの使い方



日立工機製とマキタ製のスライド丸ノコの違い

 スライド丸ノコの性能を見るときにまず確認しなくてはいけないのは切り込み深さです。切り込み深さの数値が高ければ高いほど太い材料を一回で切れるということになります。 Studio7Squaresでは2台のスライド丸ノコを使い分けています。

一台目はマキタ製の切り込み深さが浅いスライド丸ノコ、二台目は日立工機製の切り込み深さが深いスライド丸ノコです。 切り込み深さが深い丸ノコというのは、使用する丸ノコの刃の直径が大きくなります。そのため、それを回転させるモーターも大きくなり、それを支える機構もごつくなり、結果として重量がかなり増えます。

そのため、Studio7Squaresでは主に持ち運ぶ必要がある時にマキタの方を使い、据え置きとして工房に置くのは切り込み深さが深く重量のある日立の方にしています。 スライド丸ノコも進化しているようで、以前同シリーズの日立の古いスライド丸ノコを使用していた時には、角度切りのストッパーがありませんでしたが、最近購入したものには、角度によってぴったり止まるストッパーが付いていました。

なお、マキタと日立の精度の違いですが、日立の方が精度が良いと言われています。 スライド機構のシンプルさによるものらしいですが、大人の事情でマキタはこの日立と同じスライド機構を使えずにいるそうです。 とはいえ、マキタのスライド丸ノコは省スペースで使える、持ち運びがしやすい、ライトが明るい、集塵効率が良いなどの利点もあります。

材料を直角に切ることが出来るだけでも、かなり色んな物を製作出来るようになります。操作も簡単で、比較的扱いやすく安全な工具です。
種類やメーカーがたくさんある中で目的にあった工具を探すのは大変かと思いますが、色々比較して自分にあった一台を見つけてみてください。

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