思い入れのあるまな板をカッティングボードに再生

今回は、20年程前に結婚記念でいただいたホオノキのまな板を削りなおし、カッティングボードにしてほしいというご依頼でした。50cm近くある大きいまな板は現在のキッチンに合わなくなってしまい、また年月を経て反りもでて使いにくくなったため、厚みを落として軽くし、カッティングボードとして使用したいとのことでした。いただいたご要望を図面にまとめ、仕上がり寸法、形状、穴の位置や大きさなど、詳細までご確認いただいてから加工に入りました。

加工前
かなり反っています
加工前
3.5cmから2cmの厚みに加工し、反りを取ります

まずは反り具合を確認し、プレーナーにかけて平らにしていきます。ホオノキはずっしりと重く、堅い木です。堅い木は一度にたくさん削れないので、何回もプレーナーにかけて少しずつ厚みを落としていきます。反っている板は、下の写真のように刃が当たる部分が先に削れていきます。中央部分のみ削れて色が変わっているのが分かります。

プレーナーがけ
1度だけプレーナーをかけた状態です

まな板削り直し
裏表全体の削り直しが終わりました

節

表面は綺麗になりましたが、削る前は見えなかった節が表面に出てきました。幅方向を半分にして、同じサイズのカッティングボードを2枚製作する予定でしたが、節の位置がどうしても本体に重なってしまう部分にありました。ご依頼主さまと相談し、うち1枚は節の空洞部分を避けて小さいカッティングボードとコースターに加工することになりました。

完成です

取手の長さや穴の大きさは、お好みに合わせて加工しました
可愛らしいカッティングボードとコースターに生まれ変わりました。ご依頼主さまにも大変気に入って頂き、ホウノキ自身もきっと喜んでいることと思います。思い入れのあるものを長く使い続けることができるのは、木製品の良いところですね。

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