DIYでラティスの修繕!

ご自宅のラティスの修繕をDIYで行いたいというお客様からいただいたご依頼を紹介します。
腐食してしまった部分を新しい材に取り替えたい、とのことでご相談いただきました。

ラティス

ばばん、といきなり完成写真を載せてみました。設置完了後の写真を送っていただきありがとうございました!フェンス部分以外の笠木(上の横材)、柱、下の横材を取替えたのですが、既存のフェンス部分と全く違和感なく綺麗に仕上がり、見事に復活しました。

修繕前のラティス
こちらの写真が修繕前の状態です。笠木は長年の経年変化でボロボロになってしまっています。当初は笠木のみ取替えのご予定でしたが、追加で柱と横材もご注文いただきました。

元の樹種は分かりませんでしたので、何種類か樹種をご提案し、併せて塗料のアドバイスをさせていただきました。当工房は材料の加工、納品まで行い、組み立て、設置、塗装はお客様のDIYです。今回はお客様ご自身が詳細な図面を手書きで作成してくださったので、非常に進めやすかったです。既存のものと組み合わせて使用する材の場合は、細かい寸法を指定いただくのも大事ですね。

今回は部材同士の取り合いとなる溝彫りがメインの加工でした。一言で溝彫りと言っても、溝の幅や深さ、材料のサイズなどその他諸々の条件によって、様々な方法が考えられます。

ルーター
溝の幅を大きく、深くしたい時には馬力のあるルーターを使用します。簡単に言うとトリマーのデカイ版です。材料を動かないように固定してルーターを手持ちで動かす場合と、ルーターをテーブルに固定して材料を動かす場合があります

スライド丸鋸溝彫り

溝彫り
材料に対して垂直に入れる溝であれば、スライド丸鋸で刻んでいく方法もあります。間隔を少し空けて削っていくと、薄く残った部分を手でばらばらと取り去ることができます。

手のみ

トリマー
そのままでは底面に刃型が残って凸凹しているので、ノミでさらったり、トリマーを使用して平らに仕上げます。

今回は上記の方法で加工を進めましたが、この他にもミゾキリや角のみ盤など「溝彫り」という加工だけで様々なアプローチがあります。直線か曲線か、溝を通すか途中で止めるか、その場合はピン角にしたいのか丸くしたいのか・・・などなど、加工した部分をどのように使用するのかという目的も、加工方法を決める上で大事な点です。

笠木の完成品です。元のデザインと同じ、銀杏面に面取りし、両端は部分的に斜めにカットしています。

支柱です。フェンスと横材がぶつかる部分と、床面に固定するためのアングルを取り付ける部分で溝の深さを変えています。

フェンスの完成品はトップの写真のとおり、非常に綺麗な仕上がりとなりました。今回のお客様はもともとある程度の技術をお持ちでしたので、組み立てと設置はご自身の手で行うことができました。

当工房では、ものづくりをしたいという方にはDIY教室も行っております。みんなで決められた同じものを作る、ということはしません。時間が掛かっても、作りたいものを自分の手で作り上げたい、という方は是非ご相談ください。臨機応変に対応いたします!

コメント