リョービのベルトディスクサンダー導入

この度、RYOBI(リョービ)のベルトディスクサンダーを工房に導入しました。
この機種は前々から木工用として便利そうだと思っていたのですが、今回は木工用としてではなく刃物研ぎ用として導入しました。


刃物研ぎのご依頼を頂いたり、古い刃物を入手したときによくあるのが研ぎ崩れや欠けです。

研ぎ崩れは、研ぎ手のくせなどで切刃や鎬面が丸くなっていたり斜めになっていたりする場合や、格安研ぎ屋さんが刃先だけを研いでるうちに刃全体が分厚くなったりしたものが多い気がします。

欠けに関しては鉋や鑿の場合では木材の中に釘や硬い繊維があって起こる場合が多いです。もしくは金床と金槌で裏出し中になることもありますが、それを砥石だけで直すのはかなり骨が折れます。

この様に刃先をたくさん削る必要があるときには砥石ではかなり時間がかかってしまうのでグラインダーやベルトサンダーを使います。
ただし、熱を持つと刃物の焼きが戻って刃物を痛める可能性があるので冷ましたり水で冷やしたりしながら行います。

通常このような場合には円盤状の石が左右について回転する両頭グラインダーを使う場合が多いかと思いますが、グラインダーも幅広い面を加工すると曲面が気になってくるのと、平面出しをする手間を省けるのではないかという期待と検証で今回はベルトサンダーを選択しました。

また実は今回、どうしても試したいことがありました。
それはベルトサンダーにトルメックのユニバーサルサポート(ジグを取り付ける棒状のパーツ)を取り付けて、ベルトサンダーでトルメックのジグを使うことです。

市販されている刃物研ぎ用のベルトサンダーでPro Edgeという有名な製品があります。
Pro Edgeには様々な別売り治具やアクセサリーがあり鑿や包丁、ウッドターニング(木工旋盤加工)に使うガウジの専用ジグなんかもあります。
本体の下のローラー横にバフやホーニングウィールをつけることができるオプション、豊富な専用ベルト等もあり魅力的です。

ただ、Studio7Squaresではすでにトルメックでジグを揃えてしまったので同じ目的のジグを重複して購入しなくて済むならそれに越したことはありません。
また、もし上手くいけばトルメックのジグに挟んだままベルトサンダー→トルメックと移動できるのでスムーズに成形から仕上げ研ぎまで移行できるはずです。

市販のベルトサンダーにトルメックのジグを組み合わせられないかと考えて調べていたところ、国内外で似たようなことをしている方の記事をいくつか見つけました。
殆どの方が木材に穴を開けてユニバーサルサポートを差し込んでいましたが、両頭グラインダー用にトルメックが販売しているパーツ(BGM100)を使えば更に平行の調整なんかもやりやすくなりそうです。

このBGM100の寸法がどこを探しても見当たらないので、もうこの際買ってしまえ!ということでベルトサンダーと合わせて注文してみました。
取り寄せとなっていたので取り付け等はしばらくお預けですが、とりあえず効率的な研ぎの実現に一歩前進したようで嬉しいです。

実際にBGM100が届いたらこちらのブログで取り付けや使用感についてもレビューできればと思います。
何事もトライアンドエラーですね。

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