スライド丸のこ専用の作業台とKreg jig社のレール治具

今回は当店で使っているスライド丸のこ用テーブル兼作業台をご紹介します。
これは2年ほど前に作ったもので、Kreg Jigという海外メーカーの治具をインストールしてあります。というよりこの治具を使うためにこの作業台を作りました。
この治具も海外の木工系Youtubeチャンネルで見つけたもので、その利便性をみて購入を決めました。
一言でいうと同じ長さで繰り返し切るためのガイドなのですが、その配置次第で様々な使い方ができる様になっています。

まずは以下の動画を観て頂くとどんな治具かわかるかと思います。


4本に分かれてついてくる600mmのレールを好きな様に配置できます。
KregJig

開けるとこんな感じで無駄なくパーツが詰め込まれています。
KregJigの梱包


配置の仕方で最大切断長さを決められるのですが、当工房では左に4本を配置して2400までのカットを可能な設定にしました。

作業台

スライド丸のこの作業台

国内でKreg jigを取り扱っている会社を探すとオフコーポレーションがヒットしたので、調べると入荷未定となっていました。(この記事を執筆している現在は在庫有る様です。こちらからオフコーポレーションの商品ページに飛びます

急ぎで欲しかったのでこの時は仕方がなく個人輸入をすることにしました。

海外からの個人輸入だと送料もそれなりにかかるので、他に海外から購入したい工具はないか考えて、INCRAというメーカーのマイターゲージを合わせて購入しました。
こちらはテーブルソーやルーターテーブル、バンドソーなどと合わせて角度切りしたり横切りしたりするときに使う定規です。
下の写真は自作のルーターテーブルに設置したところです。

INCRA

このINCRAのマイターゲージを選んだのは、角度調整が細くでき、しかも繰り返し同じ設定角度を再現できる突起がついていていること、調整箇所が多く90度がずれた際の調整もできるところ、この写真の赤い部分の当て板が跳ね上げ式になっていて何度も同じ長さで加工する際に大変便利なこと、中に収納されている部分を伸ばすことで普段はコンパクトに使っていても、必要な時には大きいサイズの材料にも使えること等の理由からです。
このマイターゲージも機能によって何種類かあるので先に公式サイトのところで必要な機能から機種の型番を決めておくと型番も探しやすいと思います。

INCRAのマイターゲージについては以下の動画を見ると良く分かります。


購入先はロックラー(Rockler)という海外の有名な木工製品の通販サイトです。
ここは色々な治具や工具を独自で作っており、とても便利そうな道具が揃っていて見ているだけで楽しいです。

ちなみにこんな感じでメールが来ます。


配送(Shipping)に6,474円かかっているのが分かりますね。

送られてくるのはアルミでできた治具の部分のみなので、立ち上がっているフェンスの部分は自分で作る必要があります。
説明書にすべて方法が書いてあるのでそれを元に作っていっても、オリジナルの治具をデザインしても楽しいと思います。

以下の写真はフェンスの立ち上がった部分を積層で作っているところです。
これはテーブルの天板製作時の端材のシナランバーを縦長に割いて作りました。


以下は机の骨組みの状態です。この机もこの治具に合わせて作りました。


下の写真では机の天板上面の高さをスライド丸のこの定盤と面(つら)に調整するためにベニヤを敷いて高さをみています。


この製作時は結構バタバタしておりまして、真冬にもかかわらず何泊か工房に泊まりこみました。
その時にこの作業台の下の部分にベニヤとスタイロフォームを敷いて寝たのを思い出します。

そんなこんなで完成したのが冒頭にも載せたこちらの作業台です。


この写真には写っていませんが、このフェンスの反対側では卓上角のみで同じことができる様になっています。

海外で買ったためについてきたメジャーが全部インチ表記だったのでcm表記のものを別途買いました。

こんな感じで作業台や治具を自作するのはとても楽しいですね。
設計や製作の段階では早く作らなきゃと結構苦しいのですが、完成してみると本当に作って良かったなぁと思います。

木工所や家具工房などでは昇降盤や横切り盤という大きな機械があるのが普通なので、スライド丸のこはあまり使わないと思いますが、個人レベルで木工をやる場合はかなり頼れる工具ですので、もしこれから木工を始める方がいらっしゃれば購入を検討してみるのもありかと思います。


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