古材を活用した表札

古民家にお引越し予定のお客様が、その古民家に元々あった板を活かして表札をつくりたいとのことでご相談がありました。

木の幹をそのまま輪切りにした板で、床の間で花瓶敷として使用されていたようです。乾燥して大きく割れが入っていますが、上手くレイアウトすれば綺麗に文字がおさまりそうな形状です。板だけでもとても味があります。


大きい方は玄関用にフルネームで名前を、小さい方はポスト用に住所とフルネームで名前を入れます。

長年経過した無垢の板なので厚み方向に反りがあり、必要に応じて表面をサンディングすることになっていましたが、やはり古材の風合いを残すため、そのまま使用することになりました。

フォントは2つの候補から決めかねていらっしゃいましたので、2種類のフォントでデータを作成し、イメージを固めていただきました。お客様からご指定いただいた文字の並びに基づき、大きさや位置のバランスを調整していきます。加工した文字データを実物写真に重ね合わせ、完成イメージを確認いただいてから加工に入りました。


レーザー刻印で文字を入れて完成ではなく、立体感を出すため少し深めに彫り込みをし、削った部分に黒の塗料で着色して仕上げです。
個人情報のため完成品をお見せできないのは残念ですが、時を経た古い板にキリッとした文字が映え、とても素敵な出来栄えになりました。どんなご自宅に飾られているのか楽しみです。


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